大掃除中にテーブルから転倒して、半月板損傷。50歳の疲れたサラリーマンの話。

骨折の話

大掃除中にテーブルから転倒して、半月板損傷。50歳の疲れたサラリーマンの話。

私は現在50歳、会社員です。

いきなりですが皆さんは骨折したことがありますか?私は人生で初めての骨折を経験しました。しかも40代後半にですよ。こんなこというと不謹慎ですが、昔、街で松葉杖をついた人を見たとき何て格好いいんだ、と思ったことがあります。(変わってるでしょうか)それがまさか何十年か後に自分がなるなんて。でも自分で経験してみて、子供の時に感じた憧憬はどこかに吹き飛んでしまいました。では、私の初体験骨折ドキュメントをお聞きください。

あれは忘れもしない2年前、12月28日、会社の仕事納めで大掃除をしている時でした。まさか出社から数時間後、あのような事故が自分に降りかかるとはその時、思いもよりませんでした。私は空調の掃除を任されました。当然空調は天井にありますからそばにあったテーブルに乗ってことを始めました。それから30分後、テーブルの上を右に、左にと動いていたら、虫が知らせるというのか悪い予感が自分をよぎりました。その直後、テーブルが右に傾いたかと思うとそのまま、私も机と一緒に床にガターン!。

机から落ちてしばらくしてから痛みが襲ってきました。ジーンとした痛み、経験したことのない痛みでしたね。それより一体何が起こったのか、と呆然としていました。ようやく我に返り、自分の膝を見たときです。うわっ!自分の膝半分が太ももの位置まで移動してる、つまり膝のお皿が折れ、半分膝の付け根まで動いてしまっていたんです。これはただ事ではない、そう思った瞬間「救急車!」という叫び声が聞こえました。するとサイレンが鳴り響き、私はそのまま病院に担ぎ込まれました。

ストレッチャーの上で看護婦さんが何か処置しています。それから担当の医師がスタスタと近づいてきて私に一言、「半月板損傷で手術ですね」と。つまり骨折ですと。全治3か月、翌日退院できますよ、とのことでした。更には膝の中に金具を入れるそうです。ちなみにその金具は今も膝の中です。それから間もなく手術室に連れていかれました。局所麻酔ということで、上半身は意識があるので人の話し声も聞こえます。さあ、麻酔が効いてきたところで手術が始まりました。時間にして30分すぎた頃でしょうか、明らかにトンカチか何かでカンカンと叩く音が聞こえます。こういう時の気持ちは妙なもので、骨折ってこういう手術をするんだ、と妙に感心したのを覚えています。

さあ、施術から2時間後、私は一般病棟に戻ってきました。そこには会社の事務員が側にいて、書類に必要な事柄を書いてくれていました。それはもうまるで妻のように献身的で、感謝しました。社長もお見舞いに来てくれて人の情けを有難いと感じました。

たったの一日の入院ですが、ここで私はとんでもないことをしでかしてしまいました。とにかく束縛されるのが嫌いな私はたとえ一日でもその入院生活というのが苦痛でたまりませんでした。とうとう我慢しきれなくなり、帰ろうと決心しました。帰るには自分の身体に刺さっている色々なものを外さなければなりません。まずは点滴の針、これは訳なく外せましたが、おしっこの管が抜けません。思いっきり引っ張ってもびくともしないので、少し力を入れて抜こうとしたら、あそこから血がブクブクと溢れ出てきました。あとで聞いたらおしっこの管は空気が入っていて看護婦さんの手を借りずには抜けないようになっているそうです。”ガーン”。

その後、看護婦さんからこっぴどくお叱りを受けました。そんな患者さん初めてと、ビックリもされていました。しかも、そんな無理をしたせいであそこからの血が止まらなくなり、おしっこの度に激しい痛みを被ることになりました。しかし、それでも無事退院でき、松葉杖を借り、それはそれで痛々しい姿になりました。それからリハビリ先も決まり毎週熱心に通いました。その間私は何とか早く治りたいとの気持ちで松葉づえをついても車に乗り出来るだけ出掛けました。車への乗り降り際、痛かったですよ。そして念願の職場復帰、退院から一週間で復活しました。労災が認められ、リハビリも、受診料も無料、うーんでも何か素直に受け入れられないような気もしました。リハビリも根気よく続けた結果、階段を上り下りできるまでよくなりました。とは言えもう二度と元の足には戻りません。寂しくもあり、何か損をした感じも否めませんでした。でもこの骨折初体験は私の人生の中にくっきりと刻まれたことは間違いありません。