足を踏み外して転落。左肩の関節・鎖骨・肋骨を骨折。退職に追い込まれた男性の体験談。

骨折の話

足を踏み外して転落。左肩の関節・鎖骨・肋骨を骨折。退職に追い込まれた男性の体験談。

現在私は45歳の男性で、職業は無職で療養中です。
骨折したの半年前の44歳、当時は自動車の整備士をしておりました。
骨折が原因で仕事を辞めることとなり、自宅で求職しながら療養してるというわけです。

骨折したのは左肩関節・左の鎖骨・肋骨2本です。

骨折の原因は、夜中に人気のない道路を走っていた時にふと丘のようなものが道路沿いにあり、ここに登ったことです。その道路自体高い位置にあり、この丘の上からだとキレイな夜景が見えるのでは?と思って登ってみました。階段とかはなく地肌の斜面を登ることとなったんですが、登りには関しては問題なくスイスイ登れました。ある程度登るとこれ以上は傾斜がキツくて無理だとなり、降りようとしたんですがこれがなかなか急なんです。

おそらく身軽な子供なら問題なく降りてたんでしょうが、40代の体がカチコチに硬くなった私だと相当キツイんです。それでも登ってしまった限りは降りるしかなく、慎重に降りていたものの足を踏み外して転落し骨折しました。大体15mぐらいの高さから落ち、落下時にはあまりの痛みで動けませんでした。気を失うとまでいきませんでしたが、落下直後は呼吸をするだけでも胸が痛く、しばらくその場でじっとしてました。

丘から道路の側溝まで落ちたんですが、時間帯が深夜3時ぐらいです。しかも元々の人気のない場所だったので、1時間ほど倒れたままでも誰も通りがかりません。スマホは落下の衝撃で液晶にヒビが入りまくって使いものになりませんでしたし、この時はどうしようか本当に悩みました。結局朝4時頃に気合で起き上がって車まで戻り、フラフラの状態で自宅まで運転して戻りました。

朝4時過ぎなので車が走っていない道路状況だったこともありなんとか帰れましたが、もしこれが昼間の交通量の多い時間帯だとやばかったと思います。なにしろ時速40kmの速度で運転してると、道路のちょっとした段差を通過する度にその衝撃で激痛が走りましたから。普段だと気にも留めない段差やマンホールの上を通過するだけでキツかったですし、振動を少なくする為に時速20km以下のノロノロ運転で帰りました。

気をつけたのは、出来るだけ交通量の少ない道を選んで走ったのと、後ろから車が近づいてきたらハザードを出して路肩に車を止めて追い抜いてもらうようにしたことですね。こんな時間でも片側二車線ある道路だと大型トラックとかは走行してますし、トラックからすれば前の車が時速20kmのノロノロ運転をしてるなんて思わないでしょうからね。ただでさえ明け方のこの時間って車は飛ばし気味ですし、そんな車に後部から追突されたら・・という不安から片側一車線の道路や中央分離線のない裏道を通りました。

この時は強烈な打ち身だと思っていたので、一晩寝て起きたらマシになってるだろうとそのまま寝ました。しかし朝起きても痛みはまったく治まってませんし、身動きするのも一苦労です。特に左腕を動かそうとすると左肩に激痛が走るので、シャツすら脱げませんでした。この日は土曜で仕事休みだったこともありノンビリしてたんですが、土・日と二日寝ててもこれ治らないんじゃないかと思って近所の整形外科病院を訪れました。レントゲン撮影をして診断してもらった所、左肩・鎖骨・肋骨の骨折が判明しました。骨折の損傷具合は激しく、治療は外科手術が必要だと言われました。

ただその病院では手術設備がないとのことで、近くの大病院に紹介状を書いてもらいました。一応この時にシャツを脱がして外傷の治療をしてもらったり、応急処置として拘束バンドを両肩につけました。骨折したのは左肩なんですけど、固定する為には右肩もしないといけないらしいですね。

その日は土曜日でしたし、今からだと大病院の診察時間は終わってます。翌日も日曜ですし、結局大病院に行ったのは月曜日でした。この間に上司に連絡を取り、骨折したので休ませて欲しいと伝えました。しかし上司からはお前の勝手で骨折したんだろう?と言われ、悪いがウチでは回復するまで待ってられん、とクビを宣告されました。もちろん労災もおりません。まあ私も自分の都合で骨折したという弱みから強くいえませんでしたし、あきらめて受け入れました。

月曜に大病院で診察してもらうと、土曜・日曜と拘束バンドを着けていたせいか骨の損傷ぐあいがマシになってました。先生からは外科手術ではなく、この程度なら保存療法による治療でもなんとかなると言われたんです。こういう関節部の手術となると手術は二回必要なこと、保存療法でもほとんど後遺症は残らないだろうと言われたので、保存療法をお願いし手術はしませんでした。そしてこの病院に三ヶ月ほど通院することとなるんですが、最初の初診がきつかったですね。というのも最初は予約せずにいきなり行ったので、朝8時半ぐらいに受け付けしたのに、診てもらえたのは11時半を回ってました。骨折した状態で3時間座ってるというのはとってもキツかったです。

治療は保存療法、要するに拘束バンドで骨を寄せ集めてるので、後は自然に骨がくっつくのに任せようってことです。ですのでただ骨がくっつくまでの経過を待つ・・・って感じでした。骨がある程度くっついたと判断されて拘束バンドを解いたのは二ヶ月半後だったんですが、この二ヵ月半がとても大変でした。というのも私は一人暮らしだったので、炊事洗濯といったことを全部私がしないといけません。

左肩骨折っていうと、左上半身にだけ気をつければいいんじゃ?って思われそうですけど、全然そうじゃないんです。拘束バンドをしてると首も動かせないんです。少し試してみるわかってもらるんですが、左鎖骨に手を当てた上体で首を左右どちらもでいいので45ぐらい回してみてください。鎖骨辺りの筋肉とかが動くんです。普段だと動いてるなんてわからないぐらいの微妙な動きなんですけど、骨折時にはこれがよーくわかるんです。

この為、首を動かせるのは左右15度ずつぐらいでした。ほとんど前しか向けない状態です。こうなるとわかるんですけど、人間の視界ってまともに見れるのって前だけなんですよね。普段だと左右のものを見る時は自然に首も動いてるので普通に見えます。でも首がまったく動かないと、せいぜい見れるのは前方100度~120度ぐらいなんです。ですので斜め前方を見たいなら、体全体をそちらの方向に向けないと見れない、こんな感じでした。

ほんとロボットのような動きでしたね。

こんな状態ですから食事はインスタントのカップメンかパンオンリーでした。お皿を使う場合は使い捨ての紙皿です。というのも右手しか使えないとお皿を洗うのも大変だったからです。もちろん入浴もダメでした。さすがにこれは彼女に週2.3日来てもらい、その時に体を拭いてもらったり洗髪してもらいました。

ただこういう状態なので長時間洗髪してもらうのも疲れますし、自分でするわけじゃないので皮脂の落ち具合やすすぎも不完全です。その結果頭皮湿疹を発症し、ものすごい痒みやフケ、抜け毛が出るようになって困りました。皮膚科で診てもらって頭皮湿疹の薬を出してもらいましたが、結局自分で洗髪出来るようになるまで頭皮湿疹は続きました。

拘束バンドをつけてた頃はこんな状態でとっても苦労しましたが、拘束バンドをとっても最初は大変でした。というのも二ヶ月半左肩をまったく動かしていなかったので肩の筋肉が動かないんです。腕も90度ぐらいまでしか上がりません。あと、元々最初の病院では外科手術が必要だと診察されていた酷い状況だったので、想像以上にダメージも深かったんでしょう。その病院でリハビリを開始するも、なかなか腕は回復しませんでした。

最初は週2.3回リハビリで通院してたんですが、一ヶ月続けても腕は120度が限界でした。
120度でっていうとかなり上がってるんじゃ?って感じるかもしれませんが、実質90度と変わらないですね。しかも何も持ってない状態でそれが限界なんですから、手荷物を持った状態だと実質稼動域は90度以下です。リハビリ開始から数日でこの状態ならいいですけど、私の場合は一ヶ月経過してもこの状態でしたから一生腕が上がらないんじゃないかと焦りました。

リハビリの先生から骨折専門の整形外科のリハビリを受けた方が良いと勧められ、リハビリの先生お勧めの整形外科に紹介状を書いてもらってそちらでリハビリをしました。するとさすがに骨折専門だけあって、マッサージの仕方や腕の上がり方のチェックの仕方、自主トレーニング方法も色々教えてもらいました。その時の回復度合いに従って追加するって感じだったんですが、これがものすごい効果でした。

二週間経過時で160度ぐらいまで上がるようになりましたし、二ヶ月後には175度まで上がりました。骨折をしてない右腕ですら175度ぐらいしか上がりませんし、稼動域に関しては左右同じ所まで回復したんです。

ただ、稼動するからといっても筋力が以前のようについてるわけではありません。また腕を上げてるとすぐ疲れるんです。私の場合一人暮らしなので洗濯物を干すのも私が自分でしてます。一人分なので洗濯物の量は少ないんですけど、これを吊るそうと左腕を上げると2つほど干したぐらいで左腕が疲れます。右腕だと全部干しても疲れないんですよね。

この辺りはこのまま生活を続けて自然に回復するのを待つしかないという感じのことを言われました。なんとか今はリハビリも終了し、整形外科の先生からも病院で出来ることは終わったと治療が完了したという報告も受けました。しかし完全に元通りの状態になってるわけではありませんし、腕がこの状態でも勤務出来る職を探しつつ療養しています。